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期待を裏切るAI~中小企業のAI活用~

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「AI」と聞くと、どうしても未来の自律型ロボのように思えてしまう。わかりやすく言えば「ドラえもん」を想像する方も多いだろう。中小企業で「AI」を活用しようと思うと、自律型ロボが、勝手に判断し、自動的に「期待通りに」何かやってくれる。そのようなイメージが定着しているようにも思ったりする。

たしかに、スマートホンに搭載されたカメラでも、自動的に顔を認識し、Googleなどのサービスを使えば、期待する結果を表示してくれる。スマートホンに向かって質問すれば、答えが返ってきたりもする。自動車の自動運転などのニュースもよく耳にする。

筆者のもとには、「従来のプログラム」と比較すると「AI」は、開発者がプログラムを作らなくても、すでに存在する自律した何かに、EXCELの表を入力すれば、勝手に判断して、適切に期待通りの回答を出してくれるのではないか。との質問がよく届く。あたかも、スマートホンに向かって「明日の天気は?」と言えば、「明日の石川県は晴れときどき曇りです」と言ってくれるかのように、自社の工場のEXCELの納期管理表をカメラに写せば、誰も何もしなくても、適切に納期を管理してくれる、というような期待をする。

それは無理難題だ。

コンピューターの世界では、「ねずみ」でも何でもないものを「マウス」と言う。単に、形状がミッキーマウス(R)に似ているから、マウスと呼んだだけで、「ねずみ」の意味はない。それと同様に、「AI」=人工知能は、そのように見える素振りをするから、知能と呼んでいるだけで、本当に知能があるわけではない。このため、何もしなくても期待通りに、ということは出来るはずもなく、「データ」や「プログラミング」で、その”期待”を教えてあげなくては全く動作しない。

AIと名のつく製品を購入すれば、すぐに良品判定ができたりはしないし、生産計画を立ててくれることもない。そのために必要な「データ」と「プログラミング」は、確かに従来のプログラミングとは異なるが、やってあげなくてはいけないことが山ほどある。ある日とつぜん、机の引き出しがあいて、未来からやってきたロボットが現れ、願いを叶えてくれるわけではない。

人間の顔、ワンちゃんといった、ありふれた課題では、データはインターネット上にたくさんあって、これを活用することもできるが、自社のオリジナルな事情を考慮して、となると、まず何をするかといえば、その自社のオリジナルな事情を「データ」や「プログラミング」で教えてあげる必要が出てくる。

それはカンタンそうに見えて、実は非常に厄介で面倒な作業だ。
例えば、工場の操業日を設定するにあたって、今年のカレンダーを入力したとする。すると、来年の休日が自動で出てくるのかというと、そうはならない。日曜日が休みとか、そういう単純な話でさえ、AIにとってはちんぷんかんぷん。そこで、何百年ものカレンダーを入力する。日曜日は覚えるかも知れない。しかし、祝日は覚えない。とくに今年のようなオリンピックが故の、特異な祝日はイレギュラーなので、来年どうなるかは予測できない。というような事をデータで解決するのか、わかりきったことだから、プログラミングで覚えさせてしまうのか。よくよく考えれば、大半のことは AIではなく直接入力したりプログラミングで解決した方が正確で早いことが多い。製品の納期などは、過去のデータで解決のしようがないので、直接入力するしかなかったりする。

するとこうなる。

ドラえもんに、口頭で、今年の操業日を読み聞かせ、注文の納期を口頭で理解させる・・・すると、ドラえもんの電子コンピューターがAIで・・・

あれれ?なんだ?なんだ? ほぼ、人に言うのと同じ。あるいは EXCELに自分で入力するのと、まったく同じじゃないか。

というわけで、何でもかんでも期待通りやってくれるというわけではないのが AI 。当然にプログラミングも必要となる。中小企業の場合は、データも少ない(ビッグデータというほどのものはない)し、解決したいことも、ビッグデータが必要になるほどのものはない。面倒な処理を正確にという期待の方が多い。

それでも AI を活用するのはなぜかといえば、統計的に解析しないといけない事、それも条件が多岐に渡り、人や電卓では難しいこと、時間がかかりすぎること、プログラミングだけでは、条件がしょっちゅう変わって取扱が難しい場合に AI の出番となる。例えば 30個の注文があって、同時並行で製作しなくてはいけないが、どの順番で何から作っていけば、最も早く完成するのか。しかも納期を守り、残業なしで。このような問題の場合は、EXCELでは計算できないし、プログラミングでは条件が多すぎて逆にコストがかかる。そういうときに AI を使う。

AI は AI でも、エキスパートシステム的な手法が向いていることもあれば、機械学習の手法が適切な場合もある。画像認識などによく使われているディープラーニングの手法が向いていることもあるかも知れないが、中小企業では、そこまでのデータ数が集まらないため、ほぼ使えない。(画像認識には使えるが、良否判定をしようと思うと、そのためのデータはなかなか集まらない。いずれにしても機械である AI。たとえ人間のような素振りを見せても、機械は機械。電卓の進化バージョンとして理解した方が良い。つまるところ、道具として、どう「活用する」のかが大事。という意味で、決して「AI」を使う(人を使う代わりに AI を使う)というわけにはいかない。

期待を裏切るように聞こえるかも知れないが、AIを組み込んで活用するような製品を、うまく使うことが出来れば期待以上に応えてくれる。
成果があがり、労働生産性は向上するのは間違いない。

そのためにも、まずはデータを蓄積することが大事で、足りない部分は口頭で、あるいは手書きで追記していると、データは全然蓄積されない。すなわち EXCELに入力して表を出しても不足があれば機械は期待通りには解釈してくれないので、まずは、そのデータ化=デジタル化が必要になるのだ。
ああ AI活用の道のりはなんと遠いことか。

 
2021年08月26日 16:24

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